こちらのサファイアは原石の時から価値がある事が分かっていました。宝石の端に薄く原石を残してカットしてますがこのサファイアの場合それがないと産地証明ができないからです。産地を特定する為の母石が母娘の絆のような力強さを感じます。カシミール産天然サファイア0.31ct3.93×3.09×2.67ミリです。写真のGIA鑑別書は現在貸金庫保管の為コピーの写真ですが取りに行き原本の写真に入れ替えます。カシミールサファイアだけが持つビロードのような光沢は、宝石内部に本当に微細な液体が小粒の帯状の層をなしているため、それによって光が散乱しているためだと言われています。宝石がこういった構造を持った場合、不透明度の高い宝石になってしまうものなのですが、上質のカシミールサファイアはペグマタイト鉱脈の熱水中の不純物の少ない環境下で成長するため、特徴的なピロードの光沢をもったのだと言われています。多くは100年以上前に採掘されたもので、カシミールサファイアを手に入れるとその美しさを楽しむと同時に歴史を感じることもできる宝石です。